とうとう、この日がやってきてしまいました。
「写真婚」です。
・・・不安だあ〜〜。自分がどう変わるのか・・・。

午後1時40分、会場へ出発。
婚約者と一緒に車で会場に向かう。
2時に用意して撮影は3時30分からの予定なので、
婚約者はすでに「諦め顔」。
(彼)「だって〜〜、1時間半も待つんやろ〜。ヒマじゃん。もう寝るしかないじゃんよ〜」
(私)「途中でキレて帰らんようにね」
(彼)「それが一番可能性高いかも・・・。ハハハ」
・・・・・おいおい(汗)。

午後1時55分、会場に到着。
婚約者はすぐに用意が出来るからとの理由で、下のカフェで足止め。
一人で2階の控え室へ。
すでに美容師さんがスタンバイしていた。しかも3人も・・・。
・・・これからどーなるんだ??
さっそくウェディングドレスへと着替えさせられる。
不思議なもんで、ドレスに着替えると「実感」が湧く。
・・・あ〜、ほんとに私、結婚するんだあ。
着替えが終わると、椅子に座らされ、メイク&ヘアメイク開始!
「何かつけてますか?」と聞かれたものの、普段からな〜んもしてない私。
即効で「何もしてません」と返答。
それを聞いた美容師さん、にっこりと微笑んで戦闘体制に。
・・・あ〜〜、これからど〜なるんだ〜・・・。不安だ〜〜。

普段からメイクなぞしないので、希望を聞かれようにも答えられない私。
終わるまでじ〜っとしてようと心に決めた。
目を閉じてじ〜っとしていると、髪の毛や顔にいろんな人の手が触れるのがリアルに分かる。
眉をカットされたり、ファンデーションを塗られたり、髪にムースをつけられたり・・・。
ど〜なっていくんだろう・・・ちょっと楽しみかも。

約1時間後・・・
美容師さんの「いいですよ」の一言で目を開けると・・・
そこには今まで見たことのない私がいた。
・・・誰?これ? これが私??
すごい変化じゃん。意外とかわいいじゃん。
使用前と使用後ぐらい変化がある。
驚く私に美容師さんの言葉が後押しする。
「大分違うでしょ? メイク一つでかなり印象って変わるのよ。髪形もそうだけど、ちょっと手入れするとかなり違うの。あなたの場合、普段メイクしないから余計に違いがわかりやすいんですよ」
・・・へえ〜〜〜。

ここで婚約者登場。
着替えのため案内されてきたようだが、私を見て少し表情が変わる。
「どう??」と聞いた私に
「ふ〜〜ん」とのみ答える婚約者。
・・・おいっっ!!感想はそれだけかいっっ!!
私のツッコミをよそに、彼は淡々と着替えを済ませていた。
・・・なんか、寂しい。
そう思って再々突っ込んだ私に、彼がやっと一言。
「変わるもんだね」
・・・それはほめ言葉なのか?? どういう意味なんだ??

3時30分、教会へ案内される。
教会は1階にあるので、もちろん階段を下りなければならない。
これが大変。
普段履きなれないハイヒールに、ふわふわのドレス。
頭は付け髪やらティアラやらでちょっと重たい。
バランスが取りにくいんだよね。
よって・・・一段一段ゆっくり下りていく羽目になる。
ドレスの裾が長いので、美容師さんが前に立って裾を持ってくれる。
それでも、何度か裾を踏みかけ、そのたびに謝る。
加えて足元が見えないので、階段が怖い。踏み外しそう。

やっとの思いで教会に到着。
入口でカメラマンがスタンバイしている。
写真館みたいに、レフ板もスタンバイしてある。
教会には初めて入る私。
しか〜し、周りを楽しむ余裕なんてないんだな、これが。
「じゃあお嫁さん、こっちに来て」
「お婿さんはこっちへ」
「お嫁さん、身体をこっちにひねって」
「視線はこっちで、肩をちょっと下げて」
指示が飛ぶ飛ぶ・・・もう大変。
加えて写真取る時に
「表情が欲しいな」
「お嫁さん、不思議そうな表情になってるよ」
・・・笑顔なんて、そんな余裕ないって。
引きつった笑顔を浮かべる私に
「はいっ。いいね〜」
こんな笑顔でよろしければ・・・。

婚約者と私の背丈の違いは20cmあります。
私の背丈が低すぎるんです。
せっかくのドレスも、結構裾余ってました。
で、ここで初めてタウンページを使いました。
はい、もちろん足台ですね。微妙に調節できるからいいんだそうです。
知らんかった・・・。

2ショット以外に、新婦一人だけのショットもあるんですが、
意外と多いんですよね。
そういう時って、カメラマンさん
「じゃあ、次はお嫁さんだけで。お婿さんいいよ」
って言うんで、婚約者はしずしずとカメラマンさんの後ろに消えるんです。
で、私一人で撮影。
カメラマンさんの指示を受けながら悪戦苦闘している私に対し、
彼は涼しい顔。
「あ〜、(彼の)靴のヒールが高いから疲れますね」とか言って和んでるんです。
・・・きい〜〜〜っ。こっちは大変なのに。
撮影しながら彼を見ていたところ、しばらくすると会場の支配人さんに勧められ、何かを飲んでるんです。
それはまあいいでしょう。のども渇くだろ〜し、待ちくたびれるだろ〜し。
しかし、その飲み物を見た私は絶句!

「羽田陽区」風に言うと・・・
お婿さん、撮影中の飲み物に、ビール頼んじゃってますから〜〜っ。残念!!

・・・なんでビール飲んでんのよ。しかも、超「おいしそう」に。
私ものど乾いてんのよ。やる気なくなるじゃん。お願いしますよ〜。
そんな私の心の声は、彼に届かず。
満面の笑顔でビールを飲んでいる彼。
しかもそれを楽しそうに写真に収めている美容師さん(おいっ)。
・・・和んでるなあ。

それを見た会場のお姉さんが一言。
「初めて見ました。写真婚でビール頼んだ人・・・
・・・すみません。   ??何で私が謝るんだ??

教会での撮影が終わった後、私は屋外の撮影に備えて髪形をチェンジ。
そのため、再度控え室へ。
髪型を整えている時、会場のスタッフがやってきた。
そこで、婚約者の様子を聞くと、スタッフの女性が笑顔でこう答えました。
「お婿さん、またビール飲んでましたから〜〜(残念!!)
・・・やっぱり。
しかも次のセリフが笑った。
「しかも、そのビール、支配人が自ら注いで持って行ってましたから〜〜
私は思わず心の中で、「切腹!!」って叫んでしまいましたわ。

髪のセットが終わって中庭に行くと、そこにはちょっと赤ら顔の婚約者が満面の笑みで立っていた。
・・・できあがってるな・・・。
「・・・また、飲んだそうね」
そう言った私に、彼は笑顔で
「うんっっ♪」と返答。

以降彼は上機嫌で、カメラマンさんが「表情」に困ることはなかった。
よかったのか悪かったのか・・・。

無事に撮影も終わり、帰宅。
車は気がつくと、彼が運転してました。
飲酒運転だったのね。気付かなかった・・・。

まあ、一大イベントも終わり、ほっとしました。

自分の中で「羽田陽区」がはじけた一日でした。

ちなみに、その会場で飲んだビールは「キリン」だったようです。
タダで昼間から外で飲むビールは「格別」だったと、彼が申しておりました。
おいしそうに飲む彼の顔が、しばらく忘れられなくなりそうです。腹立つわっ!

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